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犬や猫が吐いたとき、すぐ病院へ行くべき?

犬や猫が吐いたとき、すぐ病院へ行くべき?

 

犬や猫が突然吐くと、「すぐ病院へ連れて行ったほうがいいの?」「少し様子を見ても大丈夫?」と心配になりますよね。

犬や猫の嘔吐は比較的よくみられる症状ですが、食べ過ぎなどによる一時的なものから、異物の誤飲や中毒、消化器疾患など、早急な治療が必要なケースまで原因はさまざまです。

今回は、犬や猫が吐いたときにご家庭で確認してほしいポイントと、動物病院を早めに受診したほうがよい症状について解説します。

「吐いた」だけでは判断できません

診療の現場では、「1回吐いた」という情報だけでなく、その前後の様子がとても重要です。

たとえば、

  • 何回吐いたのか
  • 吐いたものは食べ物、液体、泡、血液など何だったか
  • 食欲はあるか
  • 水は飲めているか
  • 元気はあるか
  • 下痢をしていないか
  • お腹を痛がっていないか
  • 異物を食べた可能性はないか

といった点を確認します。

可能であれば、吐いたものを写真に撮っておくと、診察や相談の際に役立ちます。

1回吐いただけで元気なら、少し様子を見られることも

成犬や成猫で、1回吐いただけで、その後は普段どおり元気があり、水も飲めている場合には、一時的な胃腸の不調ということもあります。

ただし、「1回だけだから大丈夫」と決めつけないことが大切です。

その後も吐かないか、元気や食欲が低下してこないかを注意して観察してください。

こんなときは早めに動物病院へ

次のような症状がある場合は、できるだけ早く動物病院に相談・受診することをおすすめします。

  • 短時間に何度も繰り返し吐く
  • 水を飲んでも吐いてしまう
  • ぐったりしている
  • 食欲がまったくない
  • 吐いたものに血が混じっている
  • 激しい下痢もある
  • お腹を痛がる、触られるのを嫌がる
  • お腹が張っている
  • 吐こうとしているのに何も出ない状態を繰り返す
  • おもちゃ、布、ひも、骨などを飲み込んだ可能性がある
  • 薬品、植物、人の食べ物などを誤食した可能性がある

特に異物や中毒が疑われる場合には、「少し様子を見てから」と考えず、早めに動物病院へ連絡してください。

子犬・子猫、高齢の犬猫は特に注意

同じ「嘔吐」でも、年齢や体格によって危険度は変わります。

子犬や子猫、小型の動物では、嘔吐が続くと短時間でも脱水や低血糖を起こすことがあります。

また、高齢の犬や猫では、腎臓病、肝臓病、膵臓の病気などが嘔吐の原因になっていることもあります。

持病がある犬猫や、普段から薬を飲んでいる場合も、早めに獣医師へ相談したほうが安心です。

「吐く」と「吐き出す」は違うことがあります

飼い主さんから「吐きました」と相談を受けても、実際には「嘔吐」ではなく「吐出」と呼ばれる状態の場合があります。

一般に嘔吐では、吐く前に気持ち悪そうにしたり、お腹に力を入れたりすることがあります。

一方、吐出では、食べたものが比較的突然、あまり力まずに出てくることがあります。

この違いは病気の原因を考えるうえで大切な情報になります。

可能であれば、吐いている様子を動画に撮っておくのも有用です。

自宅にある薬を自己判断で使わないでください

人用の胃薬や吐き気止めを自己判断で犬や猫に与えることはおすすめできません。

犬猫では使用できない薬もありますし、薬によって症状が一時的に隠れてしまい、病気の発見が遅れることもあります。

薬を使う場合は、獣医師に相談してください。

迷ったときは「普段と違うか」を見てください

飼い主さんが毎日見ている「いつもの様子」は、とても大切な情報です。

「いつもより元気がない」
「何となく動きがおかしい」
「今日はごはんを欲しがらない」

こうした小さな変化が、病気の初期症状であることもあります。

「病院へ行くほどなのかわからない」という段階でも、獣医師に相談して受診の必要性を整理することはできます。

犬や猫が吐いたときには、吐いた回数だけを見るのではなく、元気・食欲・飲水・排便などを含めて全体の状態を観察してあげてください。

獣医師廣瀬昌人

このコラムを執筆したのは

獣医師 廣瀬昌人
  • 【経歴】
  • 1981年 北里大学卒業。

    卒業後、小動物臨床に従事。東京・長崎で動物病院を開業し、犬・猫を中心に、一般内科、皮膚・消化器疾患、予防医療、行動相談など、幅広い診療に携わってきました。

    その後も複数の動物病院で院長として診療を続け、現在まで長きにわたり小動物臨床に携わっています。
  • 【資格】
  • 獣医師

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